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SAOGs

第29章 第51層~第60層 その1 "新生"


弾くようにジンの剣が振るわれる
自ら飛んで、私はダメージと勢いを殺す

やはり相手はソロプレイヤー――実力の差は歴然と言って良いだろう
しかし、負ける訳にはいかない

私は、もう"いない"仲間達が、ただいなくなった訳じゃないと私自身に証明しなくてはならない
だから――

(負けられない!)

――一念を、貫く
低い姿勢のまま跳躍気味にダッシュ
"今"なら、ブーストを使わなくとも距離は詰められる
そのまま上下左右構わず剣を振る
ある程度は防がれるだろう――しかし、それ以外はジンの皮膚を捉えている
それが彼へのダメージとして蓄積される

剣はそのまま振り続ける
向こうが防戦を強いられている――ならばと私は剣を振りながら、ジンの両手剣へ蹴りを放った
かなり無茶な体勢だが気にする必要はない
そのまま跳躍――建物の二階へ跳ぶ

二階の壁に到達した瞬間、壁を再び蹴って跳躍
同時に鎌鼬を放つ
向かいの建物に到達し、再び壁を蹴る――そして同時に鎌鼬
地上に到達し、床を蹴る――そして同時に鎌鼬

跳躍して、鎌鼬を放つ――跳躍、鎌鼬、跳躍、鎌鼬、跳躍鎌鼬跳躍鎌鼬跳躍鎌鼬跳躍鎌鼬―――

実質四方八方からの攻撃
僅かずつではあるがダメージを与えている
しかしそこはやはりソロプレイヤー――凄まじいと言うべき捌きを見せている

「同じ事の…繰り返しで!!」

そして四方八方からの攻撃から、ジンは遂に抜け出した
だが、それこそ待っていた瞬間

跳躍の勢い、そのベクトルを変える
向かう先はジンの懐――

「っ!!」

懐に入ると同時にジンが反応する
流石に早い、しかし私は更に速い
防御、回避――そんなものをされる前に私はブーストをかけた掌底をジンへ叩き込んだ
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