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SAOGs

第27章 第41層~第50層 その4 "転換点"


「「おおぉぉぉぉぉぉ!!」」

私と部長の後ろから響く、シンクロした声
幾つも襲い来るカッターを弾くミヤとユウ

この間に反対側に回ったボスの羽が黄色に変わる
直後、ボスから何かが飛び出した
それはブランコ状態となっている板に乗り、プレイヤー達に向かう
ネズミのような姿――ボスの取り巻きだ
如何にシンクロしたミヤとユウと言えど、複数方向に対応するのは難しい

だが、まだ仲間はいる

「だぁぁらあぁぁぁぁ!!」

飛びかかってきた取り巻きを潰すようにケンタが割り込みをかけた
最初の一体を潰したものの、まだまだ取り巻きは襲い来る

「んなろぉぉ!!」

それに対して、ケンタは自身の武器をブーメランのように投擲した
横回転しながら板の上にいる敵を薙ぎ倒していく

「エリー!!」

投げ終えた体勢のままケンタは叫ぶ
直後、投げられた両手斧にチャクラムの糸が巻き付く
エリーがそれを力任せに振り回し、周囲の取り巻きを巻き込み――そのままボスへぶつけた

「全く…俺が散々同じ事言ってきたってのに――」

ボヤきながらシンジ先輩が跳躍――その正面には、エリーが引っ張ったケンタの両手斧
シンジ先輩はそれを蹴りもう一度跳躍――

「後輩の言う事は…とりあえず聞くんだ、なぁ!!」

ストレージから別の曲刀を取り出し、ボスに向かって投擲
そのまま突っ込み刺さった曲刀を殴りつけて、深々と抉り込ませた

「戦いましょう、部長。目の前の敵だけじゃなく、悲しみも辛い事も皆で乗り越える為に」

直後、ボスは痛みに悶えながら再びカッターを飛ばしてきた
それは真上から――周りが動いた僅かな隙に降り注ごうとしていた

だが全員ではない
私は素早く剣を抜き放ち、ブーストをかけて真上に高速で斬りかかる
最早私の中では十八番となりつつある鎌鼬は、上から降り注ぐカッターを、逆に切り刻みバラバラにした
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