第27章 第41層~第50層 その4 "転換点"
カッターの欠片が頭上に落ちてくる中、部長は一瞬呆気に取られた顔をし――
「はは……全く…これじゃあ格好が付かないな」
――立ち上がり、構えた
「まだ…自信は無い。もしかしたら、ずっと残り続ける感覚かもしれない。瀬川が、友達がいないっていうのは分かってる。だからアイツの為に生きなきゃって思ってたけど、まずは自分とすぐ周りの人とで生きなきゃならない。少しずつでも良いなら、皆……一緒に戦ってくれるか?」
部長の言から苦悶を感じる
だが、私達の出す答えは決まっていた
「当たり前じゃないッスか」
「今更な気は、しますけどね」
「っていうか、私達がついていくリーダーって既に決まってたり」
「文句なんて、ある訳無い」
「分かり切った答えじゃねぇか。ま、今はそれで良いがよ」
三者三様の答え方
だが、意味する所は一つ
「はい、全員で戦って生き残りましょう」
歪みが解消されているという事だ
私達七人の先にボスは飛んでいる
向こうもやる気のようだ
「やる事は一つ、生き残る事だ! その為に今、全力を出す、いいな?」
力強くかけられる部長の声に私達は構える事で応える
そして、みなぎる力を引き出すキッカケ――
「それじゃあ……スタート!!」
――部長の掛け声と同時に、私達は強く踏み出した