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SAOGs

第4章 第1層~第10層 その3 "再起"


結果―
始めに行ったのはケンタ
お先に、と景気良さげにトロッコに乗ったのが腹立たしい

二番目はエリー
何も言わず飛び乗り、トロッコを進めていった
一瞬こちらを見たような気がしたが気のせいだろう

三番目はミヤ
気を付けて、と言ったユウに対してアンタもね、と言いトロッコを進めていった

四番目はユウ
申し訳無いけどお先に失礼、と言いトロッコを進めていった

残されたのは私だけだ
そうだ、じゃんけんで最初に敗北し順番が最後になった私だ
自分のじゃんけんの実力の無さを恨む
それでどうにかなる訳でもないが…


トロッコが待たせたな、と言わんばかりに現れる
とりあえず…これに乗らなければ何ともならない
足をかけ、小さなボックスの中に入る

あるのはトロッコを発進させるレバーのみ

(不安だ…)

普段は気にもしてない神様仏様に祈りをしたい気分だ
しかし、そんな真似をしてもトロッコは進まない
一度息を整え…思いっきりレバーを引いた

もう七度目となる嫌な甲高い金属音を聞きながらトロッコと共に私は進む


レールは下へ傾いており、重力もあいまってトロッコは加速し続ける
風が身体に当たり外套を大きくはためかせる
フードの部分が飛ばないように割りと必死に押さえる

(このままなら…いいけど…)

速いだけなら何とかなる
それだけなら部長の言っていたようにスリルだけで終わるだろう

しかし、一瞬よぎったこの考えは簡単に崩された
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