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SAOGs

第25章 第41層~第50層 その2 "Love"


頭近くまで布団を被る
しかし、胸の痛み―軋みが止まらない
これは一体、何だと言うのだろう

そう思う私に手が触れた
視線を向けた先―すぐ目の前にエリーがいた

エリーは何も言わず私にすり寄り、額を合わせてきた

「……何かあったって顔、してる」

「でも、何か分からないの」

そう、分からない
この軋みの正体が何なのか
何故、こうなっているのか―全てが分からなかった

額を重ねるエリーの目が、私の視線と交わる
暗いが故に瞳もまた暗いが、一定の光があるように見えた
だが、解決策は一つもない
何一つも解決していない

なのに、何だか今の気分が抑えられるような感覚を得る
現金なものだ―思う傍ら、何故か軋みが凪いでいく感覚もあった

互いに言葉はない
視線と呼吸が交わるのみ

「エリー」

「何?」

ややあってから放たれた私の言葉に、エリーはすぐ返答した

「エリーは…何だかよく分からないものを、感じた事ってある?」

「あるよ。でも、リリィといるとそういうのがすぐに消える」

その理屈は一体何だと言うのか
だがツッコミの代わりに笑みが漏れた

「何それ」

「でも本当」

「じゃあ、エリーがいてくれたらこの感じも消える?」

「絶対」

静かな、しかしより一層の強さを持った言葉
その後は互いに言葉は発されず、そのままいつの間にか眠りについてしまった
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