• テキストサイズ

SAOGs

第19章 第31層~第40層 その1 "Chase"


こんな状況でまともに戦える訳が無い
故に、せめてロケットランチャーだけは何とかしなくては―
そう考えた時、ロケットランチャーが不意に爆発した

まるで何かが詰まったような爆発

「上手くいった」

どうやらエリーがロケットランチャーに向けて矢を放ったらしい
それが暴発に繋がったようだ

爆発により発生した炎はボスのコートに燃え移り、ボスの全身を包んだ
だがボスはこれで終わらなかった
燃え尽き、破片となって落ちたコート
その内側―ボスの背中から、幾本もの触手が現れた
それに合わせるかのように、右手の手が異様に伸び、鉤爪のような形に変貌した

炎の中でボスは咆哮を上げる
直後跳躍―単純な脚力だけで成された素早い跳躍に対応出来ず、いとも簡単に中央を取られてしまう
次に感じたのは衝撃
首の辺りへ横薙ぎに放たれた触手が一瞬意識を飛ばし、身体をも吹き飛ばす

只でさえ散り散りだったのが更にバラバラにされてしまった
互いの姿が見えるだけにすぐに合流出来ない事に焦りが募る
合流か、攻めるか―この問答は一瞬だったが、敵には十分な一瞬だった

飛びかかるように襲いかかったボスに成す術なく殴打され、またも吹き飛ばされる
再び飛ぶ意識―公園の端に着いたのか何かの施設なのか、固いものが砕ける感覚を背中に受けた

意識を取り戻した時に最初に見えたのは天井
そこで漸く自分が施設内に突っ込んだ事を理解する
だがこの理解は通常より僅かに遅れていた
だから次に見えたものがボスでもすぐに反応出来た訳ではなかった
/ 739ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp