第3章 第1層~第10層 その2 "Game Start"
部長の言う通り、すぐに私達の番はやってきた
「三番隊、変われぇ!!」
カミナの一声が響く、と同時に既に私達は前に出ていた
後ろに退いていく集団には目もくれず、目の前の敵にだけ集中する
改めて対峙すると、なるほど普通の人なら恐れを抱くだろう
人の二、三倍の巨駆―だが私達は、向かわなくてはならない
「手筈通りに攻める!皆、頼んだ!!」
怯まぬ部長の声
それに応え、始めに飛び出すはケンタとユウ
「ケン、僕が抑えた後。良いね?」
「任せんしゃい!!」
七人の中で誰よりも早く飛び出した二人にボスは狙いを定める
大きく振り払われた斧はユウへ向かう
「……っ!」
正面からそれを受け止めるユウ
楯の武器スキルによって綺麗に斧を止めていた
「どぅおぉらぁ!!」
その攻撃動作が止まった隙にケンタ―両手斧の武器スキルを用いて下から掬い上げるように、大胆に楯を持っている方の腕を斬る
「もう一撃!!」
怯んだ敵にユウが片手斧の武器スキル
正面からの攻撃はダメージではないものの、自身に向かっていた斧を弾く事に成功した
作戦―第一段階成功