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SAOGs

第14章 第21層~第30層 その1 "Trap"


エリーの広げる服は二組
一つは緑を基調としたもの―ファンタジー世界にありがちな、超ラフな軍服…に見えなくもないカッチリめな服
もう一つは赤を基調としたもの―フリルをふんだんに用いたもの
人形に着せればまさにピッタリであろう代物

エリーはどちらを新しい防具とするかの選択を私に委ねているが……問題だ

先も述べたように、私にとって違和感のある代物を選べと言われても、困るしかなかった
付け加えるなら、私はアルビノである―つまり、普段は身体を完璧に覆うものしか着られない
そもそもバリエーションが無い

だから選べと言われても普段の感覚でしか物を語れないのだ

「あの…エリー的には、この二つをどう思ってるの?」

苦し紛れに出た言葉で誤魔化すしかなかった
いや、キチンと意図はある
エリーがどう考えているのかを参考にして、決めようとする事と時間稼ぎを兼ねているのだ
その意図が上手くいきそうなのか、エリーは自らの持つ二組の服を見比べる

ややあって、まず緑の服を少し上げて―

「こっちは防御の上がりが微妙だけど、攻撃もちょっと上がる」

語り出した内容に特に問題はない
私は、なるほどというように頷き、続きを促す
エリーはもう一つを少し上げ―

「こっちは純粋に防御だけが上がる。あと、若干毒耐性が付く」

「で、エリーはどっちを使いたい?」

ここでエリーの意思を促し、私が決めずとも決まる
確実な戦法を知らず放たれたエリーは二つを見比べる
どちらを選んでも良い―出された答えに私は同意して、同調して、エリー自ら買う事を促せば良い
さぁエリー、どちらを選ぶ――


「どっちも使える、っていうか慣れるからどっちでも良い」
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