第3章 第1層~第10層 その2 "Game Start"
明朝―
出撃時刻までに集まった私達七人―他の部隊も含めれば4~50人だが、全員が一団となって迷宮区の上部を目指した
2~30分という時間をかけ、団体が列を成し、草原を抜け、漸く迷宮区に辿り着き、更に20分程かけて、迷宮区上部―ボス部屋前に辿り着いた
外とは違い、薄暗く閉塞感さえ感じられる塔の内部
誰一人として欠けぬまま到着出来た事に、まずは安堵したい所である
そこまでの時点で欠員…という言い方は悪いが、それが出てしまうと計画に狂いが生じる
そしてこれから、大きな戦いに向かうのである
巨大と言えるドア―その前に集まるプレイヤー
団体の先には、曲刀を肩に預け、構えたカミナ
「ッシャア、やっと着いたな。ここまでは良い…だがこっからだ!まずはこの、一層ボスをぶっ倒す!!気合い入れろ!!」
彼の声に応える雄叫び―私は上げないが
ともかく彼のお陰で、全体としては士気は高まっている
「ここで俺達が勝って次の層に行く…それが他のプレイヤー達への手土産だ!!準備は良いな!!」
先程よりも大きな雄叫び
鼓膜に煩く響いたが、緊張のお陰でコメントをする余裕は無い
「…ッシャア。行くぞ…!」
重苦しく開く扉
その先は果たして地獄か、それとも―