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SAOGs

第13章 第11層~第20層 その5 "進撃"


ホワイトハウスの入り口までもう少し―
だが脇からの邪魔は止まず、無視した個体が後ろから追い上げを始めている

「来んな!!」

私に飛びかかる個体を鞘で殴って飛ばす
倒した訳ではないが、構いたいとも思わない
そのまま駆けてホワイトハウスの入り口に到達、内部に侵入―といきたかった

入り口に、大量のスクラッグ
一々数を数えたくないと考えるレベルの多さだ

「なら一発で五、六体倒せば良い…かな」

私の隣を走るエリーが呟き、走りながら構える
指にある矢の数は実に五本―明らかに一度に放つ数ではないが、彼女はそれを器用に持ち、一気に放った

頭を越える高さを真っ直ぐ飛んでいった矢は、直前の言の通り一矢が五、六体の敵を貫いた
エリーは間髪入れずに同じ数の矢を二回、三回と放ちホワイトハウス入り口に群れる敵を払っていった

これで入れる―そう感じた時、途端にエリーが反転した

「先、行ってて。ここで抑えるから」

そう言ったエリーは後ろから追ってくる敵へ矢を射る
だが、無視した分も含めて相当数の敵―中には矢を掻い潜って襲い掛かる敵もいたが―

「お助けじゃあぁい!!」

エリーの頭を越えて、斧が回転しながら飛んでいき、飛びかかった敵を真っ二つにした
直後、戻った斧が持ち主―ケンタの元に収まる

「俺もやんぜ、エリー」

「ん、サンクス」

二人はそのまま後続の敵の迎撃を始めた
多分ここに参加すると、内部には入れない―一瞬二人に協力すべきか迷いが生じたが、すぐに振り払った

「先に行ってるから…生きてよ!」

それだけ言って私はホワイトハウスの内部に侵入した


ホワイトハウスの入り口にて敵を迎撃し、味方を内部へ送り出したエリーとケンタ
彼等の目の前に見える敵の数は更に増している―逆に笑えそうになる、とケンタは感じていた

「俺等で何とか、ねぇ…」

見栄を張ってしまったかと考えるも、同時に今更退くのも格好悪いとも考えた―故に彼は構える
その時、彼の隣に影が現れる

「助太刀、と言っちゃなんだが…ま、手伝わせて貰うぜ」

「たまにはこうやって、肩を並べるのも良いかも知れないわね」

思わぬ助っ人―紅蓮団のメンバーであるキタンとヨーコ
彼等の登場にケンタは目を丸くし、エリーも少し驚いたようであった

しかし今は心強い
四人に拡大した戦力は尚も止まらぬ追っ手を真っ向から迎えていた
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