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SAOGs

第13章 第11層~第20層 その5 "進撃"


痛みに喘ぎ、暴れ出す尻尾
出来る限り握力を強め、足腰を踏ん張るが幾度も身体にかかるベクトルが私を吹き飛ばした

左肩から落ちて回転しながら、同時に体勢を直す
視線を上げると剣が尻尾に刺さったままなのを見付ける
だが尻尾そのものは今だ暴れる事を続けてはいる―さながら巨大な鞭
流石に徒手空拳で挑む訳にはいかないが、暴れる尻尾という危険を回避しなくてはならない

(どうする―?)

突っ込むくらいしか対策が浮かばない
それも仕方無しとして再び隙を窺っていると、空中に舞った影―エリーが私の隣に降り立った

エリーは着地すると同時にチャクラムを射出
尻尾に刺さったままの私の剣にそれを巻き付けた

「ちょっと借りる」

そう言ってエリーは思いっ切り左腕を動かし、剣を尻尾から抜く
そのまま腕を更に動かして斬撃、斬撃斬撃斬撃―

「凄い…」

その光景に思わず呟いていた
流石エリーと言わざるを得ない
だが、見とれているだけでは終わらない
エリーが一瞬私を見たのを感じて跳躍
跳んだ先、空中で剣を受け取り―

「せぇぇぇやあぁぁぁ!!」

―尻尾を文字通り、叩き斬る

予想通りというべきか、尻尾は呆気なく切れ、残り一本となった

まるで親兄弟の仇というように残りの尻尾が上から私に襲い掛かる

「おおぉぉぉぉぉ!!」

腕力にブーストをかけ、正面から剣をぶつける
拮抗するベクトルとベクトル
だが、重力と元の勢いは向こうが上

(なら、押し返す!)

そう思い、力を加えようとした時―

「貴女、そのままでいなさい」

上空から声が聞こえた
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