第3章 第1層~第10層 その2 "Game Start"
何度この問答を続けてきただろうか、最早私と彼女の間の儀式のようなものかもしれない
だから、ここで私が答えようとしても、彼女はその前に手を外す訳で―
「答えは私なのでした~。数十分ぶり、リィちゃん」
―勝手に答えをミヤが教えてくれる
「数十分って言っても、最長30分だと思うけどどうなの、ミヤ」
こんなやり取りも、先の思いから考えれば何だか貴重に思える
「で、皆は?」
「はいはい、案内しましょう」
ミヤが私の手を引いて案内した先は出口のすぐ横―門、のように建てられた境界線のすぐ近くであった
そこには部長を始め、全ての部員が集まっていた
「はいは~い、リィちゃんご到着」
「よし、揃ったな」
私を含め、そこには七人
ケンタとエリーがフードの無い外套を装備している以外変化はない
しいて言うなら、皆決心した顔をしている
「嬉しいよ、また七人全員が集まったからね」
「当ったり前じゃないっスか。俺は死ぬ時も前のめりってね」
決心が強いだけ、彼等の声に力を感じる
私もまた、彼等には負けられない
絶対に生き残る―生き残ってみせる
戦いは、これからだ
「これから数日に渡って、自分達を鍛える。皆、全員一丸で生き残ろう」
部長の言に、私達は強く頷いた