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SAOGs

第12章 第11層~第20層 その4 "Search"


幸いな事に私達の前には、モンスターという類の敵だけが現れており、先日の様な"人"の敵が現れない事に私は少し安堵していた

いや、本来ならばもっと警戒すべきなのだろう
出ないから居ないという理屈がいつでも通じる訳ではないのだ
物影とか、遠くとか、もしかしたら狙っているかもしれない―本当はこう考えるのが普通かもしれない
しかし、私を含めて七人でいるという事と事実出てこないのが私を気楽にさせていた



そんな日が続く中、ボス部屋が発見され、私達も次へ進む為の戦いへ参加する事となった

茹だるとかそんなレベルではない程の熱さを誇るフィールドとは一転、涼やかで薄暗い迷宮区を昇り、辿り着く場所はボス部屋前

目の前には今回のヒントであろう"真横に咲いた花"が描かれている
意味は…分からない
だから、ボスを見て確かめよう

息を整える私に扉からの光が射す
その先に居るのは、この層のボス

(これを越えれば…)

そう思った私の頭に、一つの光景が浮かぶ
過去の光景―ニヤついた顔がさも高尚な話でもしているかの如く、自らの価値を語っている
――ボスも人も一度切り、だがボスはその場から動かねぇ、だが――

(駄目だ駄目だ…!)

頭によぎった記憶を振り払う
何でこの前の記憶なんか…とも苦々しく思いながら息を整える

余計な事を思い出している暇は無い筈
論にもなっていない馬鹿な話は忘れなければ…
でなければ、死ぬのは私で皆だ

扉から射す光の中に進みながら、私は頭を切り替えていった
全ては、皆で生き残る為だ
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