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SAOGs

第11章 第11層~第20層 その3 "事案"


「リリィ!!」

両腕に大量の乳酸を感じながらの状況、目の前でボスを支える部長が口を開いた

「斬れたか!?」

ボスを―現状で言うならそれしかあるまい
事実を言うと、私は斬ってはいない
剣の腹で打ち上げようとしたら、簡単に弾かれた
しかし、どちらにしろ私の剣は効かない

「ダメです!!」

それらの意味を踏まえて、私はこのように切り返した
だからこそ、どうしようか悩んでいるのだ
何か、突破口になるものはないのかと
だが、部長は私の返答に対しても、まだ手段があるという顔をしている

「コイツ…どうするんですか!?」

叫び返し、聞く私に部長は同じだけ叫んで答えた

「一点だ!!斬れないなら、ど真中を貫けば良い!!」

何とも確証の無い手段
ただのごり押しとも言える手段だ
だが、何かしなくてはならない
故に、試してみる価値はある筈だ

その為に、必死に支えて持ち上げる
だが、ボスは変わらず重い
持ち上げようにも持ち上がらず、身体に疲れが溜まっていくばかり
そのせいもあってか、ボスの重量が増したようにも思われる

"引き出し"のお陰で私は耐えているものの、周囲のプレイヤーは少しずつ、その高さを落としていく
百分の一秒単位で減っていく時間―「限界」という言葉が絶望となってのしかかろうとしていた
そんな時―

「終わらせ…ねぇぇぇ!!」

―近くから聞き慣れた声が響いた
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