第2章 第1層~第10層 その1 "旅の始まり"
この蛇は何を言っている
ログアウトが出来ないのはバグではなく、仕様であり……目の前の二股の蛇が引き起こした…?
要約するとそうだろう
だが、何故?
「諸君等を本ゲームに閉じ込めるような真似を何故するのか?それは……今語る事ではない。それよりも諸君等が知りたいのは本ゲームからの脱出法だろう」
そうだ…脱出法…
理由が知れた所でログアウト出来なければ意味がない
重大な事を逃している気がしたが、脱出法を知る事への欲求が上だった
「本ゲームの脱出法…第100層に鎮座する最終ボスを倒し…黄昏の女神を目覚めさせる。これより他に、道は無い」
黄昏の女神―
一体何の事だろうか…
ともかく、それがクリア条件
ログアウト出来ないとは言え、基本はゲーム
ならば―
「もう一つ重大な事項を伝えておこう。本ゲームプレイ中に自身の体力―諸君等の呼ぶHPが0となった場合、諸君等の装着しているナーヴギアより高出力のマイクロウェーブが発せられ、脳髄を焼き、諸君等は死に至る」
――コンティニュー…は…?
…待て、待て待て待て待て待て待て待て待て
死んだら…死ぬ?
マイクロウェーブが脳を焼く?ナーヴギアから出る?HPが0になったら発動する?
つまり…ドウイウコトダ…
動悸が止まらない
いやむしろさっきよりも激しい
頭が働かない、いや考えたくない、右から左へ流してしまいたい
今、自分が生死の境にいるという事実を