第7章 第1層~第10層 その6 "Once More"
部長、ケンタ―その次は私
壁際にいるボスが大した動きをする前に、今いる壁際に押さえ付けるかの如く高速で斬撃を繰り出す
斬り付けた幾つもの箇所から吹き出す粘液にもめげず、ボスを斬り続ける
粘液は確かにベトベトするし臭いし気色悪いが、最悪今のフード付き外套を買い換えれば良い
それでも駄目ならしっかりとシャワーでも浴びれば良い
ともかく今は、これでボスを押さえ付けた
ならば―
「あぁそうだ、俺だ」
凄く嫌そうな顔のシンジ先輩が私と切り替わり、武器スキルを伴い上から斬り降ろす
ダメージ著しいボスは抵抗を試みるが―
「ミヤコ苛めたから、磔」
エリーが後ろから矢を放つ
横向きに放たれた二本の矢、それらはボスの右腕と左腕に命中する
これでボスはもう一度、この狭い中で壁に抑えられた
次の行動は―部長
跳躍し、天井を蹴り、高速でボス向かって降下する
武器スキル、ブーストスキルを伴った上からの一撃はボスの胴体に刺さる
そのまま重力に任せ、着地―直後、槍を引き抜いて回転を伴った横薙ぎの一撃をボスへ喰らわせた
ここで次の部隊を目にする―どうやら交代の時間らしい
ミヤとユウを始めに行かせた後、私達はちゃっちゃと退がり次の部隊に任せるのだった