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SAOGs

第7章 第1層~第10層 その6 "Once More"


私達を囲む箱が大きく揺れる
鉄が大きくわななき、ボスの存在を知らせるかのように、黄色っぽいサイレンが幾つも私達の上で回る
方向は―後ろ

「―――」

振り向いた先、それを見て絶句してしまう
何だ"これ"は?
男、いや人間の上半身に蟻とか蠍を思わせる胴体と四本の脚―そして左腕は腕ではなく、鞭状の何か

「……キモッ」

虫の顎の様な口から涎を垂れ流すその姿に、ミヤがボヤく
いや全くその通りだ

現れるHPバー、やはりコイツがボスか
読み取れる名前は実験動物のようなもので…Uー3
まさか…と思ったが、記憶を巡らす前に答えは出ていた
この層のヒントは四角い枠にアルファベットの「U」、それが横並びに三つ―UUU、つまりUー3
ユーサンかユースリーか、読み方はどうでも良い
ともかくこれを倒す
今の私達に残された選択肢だ



私達の向いている方とは逆―つまり私達の戦う順も逆になる
七番目であった筈の部隊が必然的に最初に戦うが、これについては問題ない
順番が狂うとか第二層の時からあった事だ、最早何も言うまい

知性の無いボスなのか、何かしらの戦術があるようには感じない
人間よりも大きな胴体でのしかかったり、右腕と―これを腕と呼べるか不明だが、左腕を力任せに振り回したり、粘性のある液体を口から吐いたりという程度だ
多分動物程度しかない
ただ問題なのは箱事態にある程度の広さがあっても、コンテナがそれを狭めているという事
お陰で、やたら動き辛い
何度か流れ弾も飛んできたりして、非常に危険である
そこが難点と言えば難点であった
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