第7章 第1層~第10層 その6 "Once More"
背中側にいたミヤが離れた直後、私の目の前にいた敵が群れて私に襲いかかる
来るなら来てみろ
私は死にたくない…だから―
(斬って払って…生き延びてやる…!)
目の前で壁のように並ぶ三体を横薙ぎに払う
偶然にも出た剣圧に敵が軽く吹き飛ぶ―だが、それで終らせる訳にはいかない
正面の個体を追いかけ、地面を転がる前に―刺す
そしてそこから、武器スキルとブーストスキルを重ね、力任せに引き抜く
「…っ!おおぉぉぉ!!」
今の個体が砕け散るのも見ずに後ろへ向き、もう一度斬撃
後ろから攻撃しようとした個体の腕を跳ねる
更に勢いのままその個体に連続で斬りかかる
今までよりも速く…速く斬りかかって、脇から来る奴は今までよりも速く払って、敵が動くなら今までよりも速く動いて追い付く…
脇に何体いたか知らないが、ともかく目の前の敵を―
(潰す!!)
散々斬った最後に上から真っ二つにし、砕き散らせる
さっきまで別のが近くにいた筈
そう思い振り替えると―敵の姿がない
呆気に取られているとエリーが空中から私の隣に着地した
彼女が飛んできた方を見ると、纏められた敵―なるほど、複数体をチャクラムで捕らえた訳か
「…必殺」
この一言と共に彼女の左手から出ているチャクラムの糸を右手で引っ張った
直後、纏められた敵が胴体から千切れ全て砕け散った
「何処の仕事人…?」
隣で片膝を付き、動じぬ事でポーズを決めるエリーに小さくツッコミを入れるが…まぁ良い
周りを見ると敵の姿は無い、どうやらクリアしたみたいだ