第5章 第1層~第10層 その4 "ここまで"
「皆、手筈通りに行くよ!」
部長の言葉に全員で頷き、足に力をかけた時―私達を越えて一人、影が現れた
「クククク…」
静かに笑うその影―いつかのトンファー男であった
「ハハハ…ハハハハハハ!!」
ボスを目の前に大笑い
ここまで来ると一種の変人だ
しかし、今回は来るのがいつもより早い
いつもなら大体半分とかそれくらいまで待っているというに…何故今になって最初から…?
完全に出鼻を挫かれた私達を放置し、トンファー男はボス目掛けて一直線に走り出した
「前は俺がダルマにされて終わりだっけか…?上等だぁぁぁぁ!!」
そのままボスが軽々と振り下ろした剣をトンファーで正面から受け止めている
少なくともそれだけのパワーを彼が持っているという事だ
「今度は俺が真っ向勝負で…お前をダルマにしてやらぁぁぁ!!」
身体のバネを使い、剣を弾く
そしていきなりの武器スキル―しかもブーストスキルまで重ねがけしている
「腕と足…どっちからがお好みだぁぁ!」
トンファー男は連続で武器スキルをボスに叩き込んでいる
ほぼ互角の戦いだ
「皆、一つ提案がある」
こんな状況になってしまい、どうしようか決めかねていた所、部長が口を開いた