第7章 愛は嵐[R18]
駄々をこねる銀さんに負けた私は、若干の緊張を感じつつ純白の着流しに指をかけた。
「優しくしてね……?」
ポッと頬を染めて私を見上げる銀さん。
また変なこと言って…と呆れる私を見る瞳はなんだか嬉しそうだ。
『…腰紐解きますからね』
銀さんの身体を半転させながら言葉を掛ける。
かったるそうに寝返りを打った銀さんはこちらに背中を向けた状態だ。
スルリ
衣擦れの音がやけに大きく聞こえる。
でも、それ以上に耳を騒がしているのは自分の心臓で。
改めて触る銀さんの身体はこんなに硬かったかな、等と余計な事を考える。
右袖を脱がそうと筋肉で覆われた腕に触れた時だった。
『きゃ……っ!』
突然、銀さんに腕を取られてバランスを崩した私は顔から布団に突っ伏してしまったのだ。
銀さんは酔っ払いとは思えぬ馬鹿力で私を引き寄せ腕の中に封じ込めた。
黒地に赤い刺繍の入ったインナーに顔を押し当てられた私は、視線だけを上げて銀さんを伺い見る。