第6章 まさかの桂無双[R18]
Round 9:バスルーム狂想曲3
「…貴女」
洗髪を終えると高杉さんは甘ったるい声で私を呼んだ。細いながらも鍛え上げられた腕に抱かれると一気に脈が速くなる。
「こうしてると、落ち着く」
高杉さんの声は不思議だ。
その妖しげな響きは毒と蜜をどちらも含んでいる。
『……っ』
後ろから私を抱き締めていた手がスルリと動いた。
直後、耳元で囁かれる甘い台詞。
それは容易に私の躰を痺れさせる。
「お前が好きだ……貴女」
優しく撫でるような高杉さんの手付き。
長い指が時々胸の先端に当たるのはきっと確信犯だ。
徐々に高まっていく興奮。
知らず知らず息が荒くなっていく。
『……ん、ぁ…っ』
頃合いだな。
高杉さんはそう呟いて私の秘部に指を滑り込ませた。異物が割れ目を開く感触に背筋がゾクゾクする。
「…このまま此処でしちまおうか」
その言葉と共に臀部に熱いモノを感じた。高杉さんが自らを擦り付けてきたのだ。
『ん……は、ぁ…っ』
体内を巡るのはアルコールに怪しげな媚薬、それから大量の快感だ。押し寄せる欲情の波に押し潰されそうになった、その時。
パリィィィ…ッン!
「たーかーすーぎィィ‼︎ ちょっと面ァ貸せコノヤロォォォ‼︎」
硝子が弾ける轟音と、それから懐かしいアイツの声がした。