第5章 王様と私[R18]
桂さんが媚薬の毒に侵されるまで、然程時間はかからなかった。
ゆらり…
乱れた長髪を垂らして桂さんは笑い始める。
「ふ、ふふ…ふはははは‼︎」
やばい、完全に目が座ってる。
この人たぶんハマりやすいタイプだ。
私がそんな不安を覚えた時には勿論手遅れで。
「辰馬ァ…貴様いい男だな。愛してるぞ」
言いながらモジャ頭の唇を奪うロン毛。
坂本さんは涙を流さん勢いでそれを受け入れている。
「んっ…わしゃ嬉しいぞ、桂…っ!」
見事にキマった桂さんを見て満足気に立ち上がった高杉さん。
再びこちらへ戻ってこようとした所で、ロン毛に着物の裾を掴まれる。
「ヅラ…お前何して」
「晋助も俺の事が好きだろう?」
「は…?」
「一緒に気持ち良くなろうではないか」
ああ、地雷踏んじまったな。
そんな高杉さんの心の声が聞こえた。
第五章[銀河系ラプソディー]完