第5章 王様と私[R18]
「そろそろヅラにも飲ませるとするかね…ククッ」
薄笑いを浮かべながら瓶の蓋を外す高杉さん。その表情は心の底から楽しそうだ。
絶対敵に回したくないタイプである。
『え…ちょ、何して』
高杉さんは掌から溢れる程の錠剤を自らの口に放り入れた。
私の制止も何のその、そのまま立ち上がって桂さんに近付いていく。
「おんしの事を好いとるんじゃ」
「諦めろ…銀時への気持ちは絶対揺るがん」
未だモジャ頭に口説かれている桂さん。
高杉さんはその黒髪を鷲掴みにして無理矢理キスをする。というか、口移しで媚薬を飲ませている。
「…っんん…⁉︎」
桂さんは突然のキスと異物の混入に目を丸くした。
しかし、間髪入れずに高杉さんが酒を…勿論口移しで呑ませた為に吐き出す間もなく一服盛られてしまったのだ。