第4章 銀河系ラプソディー[R18]
かくして、私はモジャ頭こと坂本辰馬の所有する宇宙船にその身を置くこととなった。
船内に着くなり大量の酒が待つ部屋へ通され、今に至るのだが…
「第三回攘夷がENJOY!たまにはこんなノリもいいんじゃない?敵も味方も忘れてハッチャけちゃおうぜ大…っ会〜!」
「ドンドンドン!アハハハ!パフパフ!アハハハハ‼︎」
なんだ。
何なんだこのオッサン達。
乾杯すらまだというシラフの状態にしてこのテンション。
末恐ろしい…天パと言いこの人達と言い、攘夷志士になるには“変態”の資格でもいるのだろうか。
「…で、結局銀時は迎えに行かなくていいのか?」
緩やかな声音で話すのは金色蝶の君。
その名もカリスマエロテロリスト高杉晋助。
ちなみに片仮名の部分はロン毛の桂に教えてもらった。本人は怖い顔で否定していたが。
「あーもう金時はええじゃろ。幾らわしが集合かけても自分の足で出向いて来んし、挙句“俺に会いたきゃ迎えに来い”とか俺様じゃし」
「なんだと?全く相変わらずツンツンしているらしい。銀時め…可愛い奴だ」
「出たよ…ヅラの銀時贔屓が。ククッ」
同郷の話に花を咲かせるオッサントリオは皆一様に個性的だった。
個性が強過ぎてたった3人しかいないのに非常にむさ苦しい。
白米の上に白米をかけて更に白米で包んだ位しつこい面子だ。
『えっと、それで…皆さん、これは一体何なんですかね?』
私はおずおずと訪ねてみる。
この宴会が始まった直後からずっと“ある物”を握らされているからだ。
青ざめた顔で笑う私の手には数本の割り箸が握られていた。