第4章 銀河系ラプソディー[R18]
自らを銀さんの知り合いだと言うマダオは酷く酒の匂いがした。
目を凝らすとサングラスの奥に見える瞳が完全に座っている。
「お嬢ちゃ〜ん…可哀想なマダオを慰めてくれよォ」
私は捕まった。
所謂絡み酒という奴に捕まったのだ。
いくら振り払おうとしても酔っ払ったオッサンは諦めない。それどころか徐々に間合いを詰めてきている。
『やっ…やめて下さい…!』
「いいじゃん。少しだから、ちょっと触るだけだから、チャチャッと挿れるだけだから」
『何を⁉︎ 何処に⁉︎』
思わずツッコむ私。
マダオはその隙を見逃さなかった。
『ひっ…!嫌ァァ‼︎』
目にも留まらぬ速さで私を羽交い締めにしたマダオは公園の茂みへと歩を進める。
中年のホームレスとは思えぬ身のこなしに私はただならぬモノを感じた。