第4章 銀河系ラプソディー[R18]
「…天女?」
公園の茂みから姿を現したのは、薄汚い着物にサングラスをかけた男だった。下半身に段ボールを纏っているところを見るとホームレスなのだろう。
なんとなく身の危険を感じた私はその場を去ろうとした。
「あれ、確かお嬢ちゃんは銀さんの…」
聞き覚えのある名前に心がチクリと疼く。
驚いて思わず振り向くとマイナスオーラがだだ漏れているオッサン…略してマダオと目が合った。
「いやァ、お目に掛かれて嬉しいよ。銀さんってば普段三枚目振ってる癖にちゃっかりモテるからな〜そりゃ可愛い彼女の一人や二人出来るわな〜…畜生ォォ!羨ましすぎるゥゥゥ!神様ァ!見てるんだろ⁉︎ 殺せェ…惨めな独り身のマダオを殺してくれよォォ‼︎」
何、この人。
超うるせえ。
私がそう思ったのは言うまでもない。