第10章 最期に贈る言葉
「痛ってェェェ!お前、いきなり何すんだコノヤロー‼︎」
背面の痛みに悶絶してキレる珍宝。
実の所、この男の正体は五年前から現在にタイムスリップしてきた坂田銀時なのである。
が、しかし。
そんな事とはつゆ知らぬ貴女は冷たい視線を投げつけるのであった。
『いきなり痴漢行為働いといて“何すんだ”は無いでしょうよ。つーか何アンタ、なんで銀さんのコスプレしてる訳?』
貴女を見て珍宝は思う。
「(……少し痩せたな)」
五年前、共に過ごした太陽の如き笑顔。
今も美しい事には変わりないがその輝きは濁ってしまったように見えた。