第10章 最期に贈る言葉
この五年ですっかり様変わりしてしまった神楽と新八。
神楽はアルアル口調を捨て、しっかり声優さんを使い熟すボンッキュッボンに。
新八は自らのアイデンティティを全て投げ打って、目付き鋭いクールなお侍さんに。
ちなみに定春は元々デカかった身体が更にデカく、そして逞しくなっていた。
彼等はそれぞれの想いを抱えて荒廃した町で生きている。
今は亡き己が大将の意志。
これを引き継ぐのは自分だと、その胸に誇りを抱いて。
そして、待っていた。
もう一度あの男に会える日を。
必ずまた一緒に過ごせる日がやって来ると信じて。
幼なき日の自分に別れを告げ、ただひたすらに待ち続けているのだ。