第9章 貴方と夢の国[R18]

電車をいくつか乗り継いでやって来た先は、最近話題沸騰中の遊園地“プチQハイランド”。

名物は数々の絶叫マシンと徒歩で巡るタイプのお化け屋敷だ。

私のお目当ては、もちろん後者。

『銀さん』

「やだ」

『銀さんってば』

「絶対に無理」

『よっ、イケメン店主』

「んなお世辞使っても嫌なモンは嫌だからね。銀さん絶対にコレだけは入らないからね」

彼氏の筋張った腕に抱き付いてその場を離れぬ彼女。

そんな彼女を引っぺがそうと必死で押し返す彼氏。

お化け屋敷前での攻防戦は続く。