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三日月。☆黒子のバスケ

第2章 重なる光。~僕編~


遊園地の周りには
お土産屋さんが沢山あった。

彼女は楽しげにそのショーウィンドウを眺めていた。
ふと、彼女が立ち止まる。

アクセサリーをじっと眺める彼女の目は
輝いていて、

僕は後ろから声をかけた。

「中、入ってみますか?」

彼女は振り返ると、
笑顔で「うん」と頷いた。

二人で店内に入ると、
彼女はすぐにお気に入りのネックレスが見つかったようで
すぐに駆けて行った。

カラフルに輝くそのネックレスはキラキラと輝いていた。

彼女は青のきれいなネックレスを手にとって
眺めたが、首をかしげた。

「買わないんですか?」

僕がそう聞くと、
彼女は静かに首を横に振った。

そして、
僕をじっと見つめた。

「黒子くんは…私にはどれが似合うと思う?」

その問いかけに
思わず驚いたが、

僕は周りのアクセサリーを真剣に見た。

三日月の形をしたネックレスにふと目が行った。
何故だろう。

僕の目にはそれがすごく魅力的に映り、
彼女を呼び、彼女に見せた。

彼女は嬉しそうに
そのネックレスを胸元にあてがって見せると、

「可愛い。似合うかな?」
嬉しそうに僕に問いかけた。

そのネックレスがすごく似合っていて、
僕も思わず頬が緩んだ。

その僕の表情に彼女は更に嬉しそうに
スキップしながらレジに向かった。

何故だろう。
今の瞬間だけは
誰かの代わりではなく…

僕自身として
彼女が接してくれて、

そして、僕に向けて嬉しそうな顔をしてくれたようで

心がぽっと温かくなった。





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