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三日月。☆黒子のバスケ

第1章 重ねた影。~私編~


本当は気がついていた。
青峰くんが桃井さんのことを好きだって事。

でも、頑張れば、
いつか私の方にその優しい目を向けてくれるんじゃないかって…

そんな事を考えながら
マネージャーとして傍で頑張ってきた。

でも、いつだって彼の優しい目は
桃井さんだけを見つめていて…

その目は私を決して見てはくれなかった。

分かっているのに、
何故だか毎回胸がチクリと痛む。

諦めようと思うのに…

気がつけば、
いつだって無意識に彼を探してしまっていて、
胸を高鳴らせていた。


私がぼーっと考え事をしていると、
花子が私に気をつかってこんな提案をしてくれた。

「今日さ!黄瀬くん達誘ってファミレス行かない!?きっと青峰くんも来るよ!」

花子はそういうと私の返事も聞かず、
『そうだ!そうしよう!』と言って立ち上がってどこかへ行ってしまった。

私は呆然とその後ろ姿を見送った。

花子がいなくなった目線の先で
青峰くんは相変わらず桃井さんと楽しげに話していた。

わかっていたのに
またチクリと胸が痛んだ。


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