第2章 重なる光。~僕編~
それからファミレスに行くも、
僕は上手く橋本さんと話せずに居た。
彼女は僕のことを全く覚えていない様子だった。
仕方ない事だけど、
心がズキズキと痛んだ。
彼女は寂し気な目で
青峰くんを見つめて居た。
それにも胸が痛んだ。
帰り道、
黄瀬くんに言われるまま彼女に告白をした。
もちろん、振られた。
でも、それから、
僕と彼女は以前よりずっと
よく話すようになった。
嬉しくて、
嬉しくて、たまらなかった。
それから、
僕は何度か彼女と出かけるようになった。
一緒にクレープを食べたり、
ゲーセンで遊んだり…
彼女の買い物に付き合ったり…
まるで恋人同士のようだった。
でも、
いつだって彼女は
僕を通して、別の誰かを見ていた。
それに気がつくたびに
ズキっと胸が痛む。
でも、それを拒んでしまうと…
僕はこうして彼女と一緒には居れなくなってしまう…。
それならば…
誰かの代わりでもいい。
ただ、僕は彼女と
ずっと一緒に居たかった…。