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三日月。☆黒子のバスケ

第1章 重ねた影。~私編~


それから時間になり、
私達は待ち合わせ場所へ向かった。

そこには青峰くんと桃井さんも居た。

「…あ。」

私が小さく声を出すと、
黒子くんは『大丈夫です。』と一言言った。

「わっりぃ!寝坊しちまった!あ、あとさつきも誘ったけどいいよな?」

青峰くんはヘラヘラと笑った。

「はい。」
黒子くんは無表情でそう答えた。

「きゃー!テツくんと遊園地デート!!!」
桃井さんはそう叫ぶと、
黒子くんに抱きついた。

黒子くんもそんな桃井さんを受け入れるように
ぎゅっと抱きしめた。

「・・・!!!」
ズキズキ胸が痛んだ。

「んじゃ、行こうぜ!」
青峰くんが黒子くんの背中を軽く叩くと、

私達は遊園地の中へと歩きはじめた。

中へ入るなり、
黒子くんは桃井さんの手を掴んだ。

「桃井さん。あっちへ行きましょう!」
そう言って黒子くんは早足で歩きはじめた。

「へ!?う、うん!テツくんとならどこでも!」
桃井さんも驚いたようだが、
すぐさまきゃーきゃーと騒ぎながら黒子くんと一緒にどこかへと行ってしまった。

「…あ。」

「あ!おい!テツ!さつき!…あー。行っちまった。」

取り残された私達はポカーンと二人を見つめた。

「まぁ、いいや、行こうぜ!俺ジェットコースター乗りてぇ♪」

「う、うん!」

言われるまま、
私は青峰くんと二人でアトラクションに乗った。

嬉しいはずなのに、
私はなぜだかズキズキと痛む心に
戸惑っていた。










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