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三日月。☆黒子のバスケ

第1章 重ねた影。~私編~


それから私と黒子くんはギクシャクとしたまま

"開校記念日"になった。

待ち合わせ場所に向かうと、
黒子くんが既に立っていた。

「黒子くん!おはよ!」

私が話しかけると、
黒子くんは驚いたように私を見た。

「おはようございます。」
そうして笑顔を見せた。

「青峰くんが少し寝坊をしてしまったらしく、30分遅れるそうなので…少し時間を潰しましょう。」

黒子くんが腕につけた時計を見ながらそう言った。

「うん。わかった。」

私は無意識に彼の手を握ろうと
手を伸ばした。

"パチン"

その手は簡単にはじかれた。

「誤解…されますよ。」
黒子くんはそう言うとどんどん先に歩いて行ってしまった。

「…ごめん。」

分かっていた。
これが当然の反応なのだ。

私達は付き合っていない。

それに私は…

勝手に彼を通して別の男を
見ていた最低の女だ。

でも何故だろう…
心がモヤモヤと陰った。




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