第2章 ~日常~
「・・・政宗殿・・・」
「・・・どうした、真田?」
突然、幸村が政宗の制服の袖口を掴んで立ち止まった。
其に気付いた政宗は、自分の袖口を掴んで放さない幸村の顔を覗き混んだ。
すると幸村は、口ごもりながら話し掛けた。
「・・・政宗殿・・・昼休みに、何か御予定は有るので御座ろうか?」
「・・・否・・・特にねぇけど・・・」
幸村の突然の問い掛けに、政宗は、疑問に思いながらも答えた。
其を聞いた幸村は、満面の笑みで喜び
「では!昼休み、空けといて下され!!」
楽し気に話し掛けた。
其に政宗は、若干引きながらも頷いた。
「政宗殿!遅刻すると行けないので、走るで御座る!!」
「・・・えっ?ちょっ、うわっ?!」
すると突然、袖口を掴んで居た幸村の手が放れた。
と思ったら、政宗の手を掴んで走り出した。
そんな、幸村の突然の行動に、政宗は思考が追い付かず
「オイ、真田!放せ!一人で走れる!!」
只、されるがままだった。