第6章 ~涙~
幸村は、リストバンドと包帯を外し、傷の具合を確認した。
傷口からは、赤黒い血が絶え間無く溢れて居た。
「・・・もしかして・・・弟君が関わって居るので御座ろうか?」
幸村は、包帯を巻き直しながら話し掛けた。
其に政宗は、大声を挙げた。
「違う!此は、オレがっ、勝手に!!」
身体を震わせて
「打から、小次郎はっ、関係ないっ!」
声を震わせて
「オレが、全部悪いんだっ!」
眼を潤ませて
「オレがっ、全部っ!!」
全身で叫んだ。
そんな政宗を、幸村は抱き締めた。
「・・・辛かったので御座るな・・・政宗殿・・・」
「・・・さ・・・なだ・・・?」