第6章 ~涙~
幸村は、政宗の背中を、一定のリズムで叩いた。
「・・・ずっと、悩んで居ったので御座ろう・・・?」
「・・・っ、違っ!!」
政宗は、幸村の腕から逃れ様と暴れた。
打が、幸村は離さなかった。
「・・・誰にも、云えずに・・・」
「・・・・・・っ、」
次第に、政宗は落ち着きを取り戻し
「・・・ずっと、御一人で悩んで居ったので御座ろう・・・?」
「・・・・・・っ・・・うっ、」
幸村の背中に腕を廻し
「・・・でも・・・もう、政宗殿は・・・御一人では御座らぬ・・・」
「・・・さ・・・な・・・・・・だ・・・っ、」
泣き声を挙げた。
幸村は、政宗の背中を叩き、あやし付けた。
二人のやり取りを聴いて居た四人は、顔を見合せ、無言で頷いた。
政宗を苦しめる『元凶』を倒すべく、行動を開始したー