第2章 私の好きな人
(はぁーあ…
水でも飲んで寝よう…)
食堂に向かうと中から誰かのすすり泣く声が聞こえた
(え⁉ちょ…オバケ⁉どうしよどうしよっ‼)
私は思い切って食堂のドアを開けた
(…あれ?あの子確か…)
そこにいたのは
さっきリヴァイの部屋に入っていった女の子だった
(泣いてる…声かけていいのかな…?)
おそるおそる声をかけた
「あの…どうかしましたか…?」
体をビクッとさせこちらを振り返る彼女の顔は
そうとう泣いたのか涙でぐしゃぐしゃだった
「大丈夫ですか?」
「あ、大丈夫ですっ…ごめんなさいっ…」
(リヴァイ兵長の部屋で…一体何が⁉)
私の頭の中は危ない妄想でいっぱいだった
「あの…本当に大丈夫ですか?どこか…体とか、痛くないですか?」
(何を聞いてるんだ私は…)
「?…大丈夫です。心配してくれてありがとうございます。
ちょっと…好きな人にふられちゃっただけです」
そう言うと泣きはらした顔で申し訳なさそうに笑った
「もう、行きますね!ありがとうございます。おやすみなさい…」
彼女は食堂を出て行った
(好きな人に…ふられた?
それって…リヴァイ兵長…?)
告白して…ふられた…?
私も…そうなるのかな…?
水を飲みにきたことも忘れ
フラフラと食堂を出た
(あの子も…兵長がすきなんだ…
お部屋で…なにしたんだろう…
兵長に誘われたのかな…?
私は眼中にないから…誘われもしないのかな…?
こんな私が告白したら…速攻でふられるのかな…?
私だって女だもん…体目当てでもいい…抱いたりしてくれるのかな…?
………)