• テキストサイズ

IN LOVE STORY

第1章 初恋









遺跡に行く日が決まり、私たちは夜集まった







セッちゃんは親と世話役の目をぬすんで。

アルは風族の監視官の目を盗んで。

私は、叔母ちゃんの目をぬすんで。










真夜中の森

なにも見えない真っ暗の中

私たちは松明とアルの道案内だけで目的地にたどり着いた










「よし、ようやくついたな」



「はぁー・・怖かった~」





洞窟をみわたすアルの後ろで、私はへたれた


夜道は苦手の上、いつ野獣に襲われるかヒヤヒヤしながら

無事についたから。







「こんな真っ暗なのに、道がわかるなんて、すごいじゃない」



冷静に褒めるセッちゃんに、アルは黙って進んでいった





「ちょっと、アルー!」

「いいのよ、レイシ。」


「でもセッちゃん・・・!」




「アルが最初に誘ってくれたんでしょ?
それだけでも、嬉しいからもう十分。」




セッちゃんはそう言って、アルの後ろについていった






「あ、ちょっと置いていかないでよー!」

















水が岩に滴り落ちる音

そこかにねずみが動いてる音



時々飛ぶコウモリの羽ばたき





ほとんど見えない真っ暗な洞窟の中は一本道で

私たちは道に迷うことなく進んでいけた








「ねぇ、アル。
本当にこの遺跡で神様が集まるの?」

「・・・・。」


「それに、洞窟つくまでもそうだけど、なかなか詳しいんじゃない?
この洞窟のこと、特別な何かを知ってるんじゃない?」


「・・・・。」


「あら、無視?
淋しいわね~」

「・・・。」







セシリアの話に、完全に無視して進んでいくアル

それにたいして、私は我慢できなかった






「ちょっとアル!
少しはセッちゃんの話に反応しなさいよ!」





/ 14ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp