第1章 初恋
不機嫌そうに話すセッちゃんに
私は焦った
「ご、ごめん!
危険犯してまで、やることじゃなかったよね・・」
馬鹿だ、私。
セッちゃんは自分の危険にしてまで私に会いに来てくれてるのに
私はどうでもいいことをしてる
あたしの悩みなんて、セッちゃんの現状と比べ物にならないのに。
「あたしも、行くわ。」
「・・・せっちゃん?」
「だから、あなたも行きましょ?
神様の集会・・楽しそうじゃない」
「え、あのせっちゃん、あたし、せっちゃんに」
「なに寝ぼけたこと言ってるの?
答えは〝皆で行く〟よ。
アルの誘いには三人でいく・・これがあたしがだせる答えよ」
微笑むように、優しく話すセッちゃん
「もしかして、『自分は親友にどうでもいいことのために
呼び出してしまった、申し訳ない、自分って本当にバカ』って、思ってた?」
「・・・・うん。」
「はぁー」
深い溜息をついて、セッちゃんは私の手をにぎった
「レイシ、あたしは、あんたの悩みに答えるためにここに来たの。
家抜け出して、親に見つかって大変なこと起きても、それでもかまわない、そう思えるくらいあたしにとってあんたは大切な親友なの!
・・だから、自分を責めないで。」
「セッちゃん・・・・」
セッちゃんは、ニッコリ微笑んで私を見つめた
「行く日決まったら、また手紙送ってね。
楽しみにしてるから!」
「うん!」
こうして、私たちは遺跡に行くことになった
アル、私、セッちゃんの三人で・・・
このほんの小さな遊び心が、これからの未来を大きく左右するなんて
誰も思っていなかった------・・・・。