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IN LOVE STORY

第1章 初恋








翌朝、私はセッちゃんと秘密の場所で会った



セッちゃんが私と会える時は、基本的に家庭教師の目を盗んで

無断で家をでて、密かに外出できた時。






どの大人も知らない、アルも知らない


セッちゃんと私だけの秘密基地







森の奥にある滝の裏側にある、小さな洞窟





多少の大声をだしても、滝の音で声はかき消される










「今日も、ありがとうセッちゃん。
家出てくるの、大変だったよね?」






「別に。
いつものことだから、気にしなくてもいいわ。」





爪にぬったかがやくマネキュアを眺めながら、

ブロンド色の髪にパーマをかけ

それをひとつみまとめている





服は財閥のお嬢様といえない、程遠い庶民の服






きっと、普段は庶民の服は着ない


抜け出すときのために、着替えたんだろう









「あのね、せっちゃん・・アルが」


「遺跡に行って神様見てみない、でしょ?
昨晩届いた手紙に書いてあったことは言わなくてもわかってるわ。」






私は昨晩、セッちゃんに手紙を送った



アルのしようとしていることと、それに行くか、行かないか・・・





でも正直、答えがほしかった







セッちゃんは私と同じ歳だけど、そう思えないくらい大人だから

いつも私が悩んでたら、セッちゃんが答えをだしてくれた




今回も、セッちゃんにそうすればいいか、聞きたかった





アルと一緒に遺跡に行ってみるのか、行かない方がいいのか・・・・





「レイシ、あなた、あたしを誘う名目で、また答えを聞きたかったんでしょ。」


「え」




「顔にかいてるわ。
あなた、迷ってる時はあたしにいつも答えを求めるものね・・・」






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