第3章 悪夢
扉が開くとそこには数人の男達、見たことはある。恐らく秀真先輩と同じサッカー部の人達だ。
嫌な予感が的中した泪はすぐに逃げ出そうとした。
.....が。
「いいの?あの写真、バラまくよ?」
その一言で泪は硬直した。
「友達が悲しむんじゃないの?」
振り返ると先輩がニヤニヤしながらこちらを見ていた。
こいつ、最悪だ...。
「あ、今最低だって思ったでしょ?」
泪は先輩を睨んだ。
「そう、俺って最低なんだよね。でもさ、こんな俺でも女共はうざいほど寄ってくんだよ。」
そう言いながら泪に歩み寄る。
「でも、昨日初めて振られちゃった。」
そして泪の腕を掴んだ。
「俺は本気で愛してたのにね。」
先輩はニコりと笑う。
「だから俺の手で壊してあげるんだ。」
ゾクッ
狂ってる...。泪の背筋が凍った。
『言うことを聞いたらこの事は秘密にしてくれますか?』
先輩が優しく微笑む。
「もちろん。」