第4章 救世主
2時間後
ん...どこだろ...ここ....教室..?
見慣れた天井、すぐに教室と気づいた。
あれから意識を失いここで眠っていたらしい。
「おはよ、泪ちゃん!」
「っ!!」
急に目の前に現れた男の顔、大きな目を輝かせて泪の顔を覗いてくる。
「おい舜、あんまり驚かしたりすんじゃねーぞ。」
黒髪の男が呆れ顔で言った。
「はあーい。」
返事はしたものの、舜は相変わらず泪の顔を見入っていた。
泪はゆっくりと体を起こし、まだ紅潮している顔を伏せながら呟いた。
「あの、私....。」
「心配すんなよ、もうあいつらはいねえから。」
「ーっ!!」
言葉を遮られ、声のした方を向くと直人が机の上に座りこちらを見ていた。