第2章 始まり
午後の授業も終わりHRも終了すると生徒達は一斉に帰り始めた。
なんてことない一日だったな、
そう考えていたのは靴箱に行く前の事だった。
靴を取り出そうと靴箱を開けると封筒が一つ入っていた。
なんだろうと思い、その場で中を見てみるとそこには紙と写真が入ってあった。
『!!』
紙に書いたあったのは、
"体育館倉庫に来い、さもないと。"
の文字。同封してあった写真に目を通すと泪は凍りついた。
それは、泪と秀真先輩が情事をしている最中の写真だった。
一瞬で何が言いたいのか理解した。
"来なかったら写真をばらまく"
そう言いたいのだろう。
もしこれが莉菜にバレたらー...。
嫌な予感しかしなかったが、しかたなく体育館倉庫に重い足取りで向かった。
体育館倉庫の扉の前に見覚えのある人が立っていた。
「待ってたよ。」
そうニコリと笑うのは秀真先輩。
『あの、どういう事ですか?』
「ま、中に入ったら分かるから。」
そう言って泪の背中を押し、体育館倉庫の扉を開けた。