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サディスト プレイ

第2章 始まり




「ねえねえ貴広(タカヒロ)くーん、女の子紹介して~?」

そう猫なで声で話しているのは隣のクラスの男だ。

毛は赤っぽい茶髪で背は少し低め、大きな猫目で愛嬌のある容姿だが話す内容からしてヤンチャなのだろう。

「はあ、前も紹介したろ?」

貴広という男が呆れた表情で返す。
黒髪で誠実、目は鋭くクールという言葉が似合うだろう。

「前の女の子は飽きちゃった~、貴広は女友達多いでしょ~?」

「ったく、舜(シュン)ほんと女好きな。」
「男は皆女の子好きなんだよ~、ね?直人。」

満面の笑みで向けた先には男が携帯をいじっていた。

生良 直人、唯一一緒のクラスだが、話したことは今だない。莉菜の情報によると、結構モテているらしい。


「んー、別に。」

興味なさそうな返事に舜は困った顔をして、貴広はニヤリと笑った。

携帯から目を離し、ふと顔を上げると、泪と目が合ってしまった。

二人は暫く無言で見つめ合ったが、泪が自然に目線を逸らした。


キーンコーンカーンコーン

鐘が鳴り、二人が教室を出ると変わりに先生が入ってきて午後の授業が始まった。

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