第9章 風邪
るり「うぅ…火神くん。なんか熱いよぉ…。」
火神「うん…俺も…熱い。早く風邪治んねぇかな。」
熱くてなんだか頭がクラクラしてきた。
胸もドキドキしてきて、どうしていいかわからなくなってきた。
とりあえず、平常を装っておこうと思い、
何気ない会話をしてみる事にした。
るり「あ!そ、そういえば!風邪って誰かにうつしたら治るっていうよね。」
火神「まじか。じゃぁ、もらってくんねぇ?」
るり「いいけど…どうやって?」
火神「こうやって。」
火神くんの顔がさっき以上に近づいてきた。
え?もしかして…
キスするの!?
るり「えぇ!?まって!まってよ!」
火神「っぶ、冗談だよ、ばぁーか」
火神くんは弱々しくニヤっと笑った。
火神「うっしゃ!」
"ゴロン"
火神くんは変な掛け声とともに
横に転がった。
私はやっと解放された。
火神「神谷ってさ、よく見たら可愛いんだな。」
るり「えぇ!?急に何言ってんの!?熱でもあんの!?」
火神「熱ある。」
るり「あ、そっか。」
火神「なぁ、お願い聞いてくんねぇ?」
るり「何?」
火神「えっと・・・」
なんだか火神くんはもじもじしはじめた。
火神「手ぇつないでてくれねぇかな」
るり「え?」
私がマヌケタ返事をすると
火神くんは真っ赤になって
もういい!
と反対側を向いてしまった。