第1章 誠凛高校入学!
少し慣れてきた月曜日。
今日は全校集会の日だ。
担任「おーい、早く並べー、始まるぞぉ」
るり「もうぉ、眠いよぉ…」
「おい、屋上に誰かいるぞ!」
るり「??」
『1-B 5番 火神大我!!「キセキの世代」を倒して日本一になる!』
るり「!!!???」
るり(火神くんがキセキの世代を倒す?一体何が…)
「おい!あいつらバスケ部だ!早く屋上に止めにいくぞ!」
るり(…バスケ部…。)
その後、バスケ部は先生たちにこっぴどく説教されたようだった。
その次の日には
運動場に大きく白線で
『日本一にします』の文字。
無記名の謎の文章に学校内では七不思議と呟かれた。
ただ、私は気づいた。
後ろの席の黒子くんが
白い粉をつけていたことを。
そして、火神くんと黒子くんが何やら仲良くなっていた。
もしかして…。
私はなんとなくわかった気がした。
『キセキの世代』
私の居た帝光中学バスケットボール部に
10年に1人の天才が5人も同時にいた世代があった。
それがキセキの世代。
私達の世代だ。
そして私は、そのバスケ部で1軍のマネージャーを務めていた。
そう、私は『キセキの世代』を間近に見てきた。
もはや、天才も超えて超人の集まりだった。
『勝ち』が当たり前の世界に生きていた。
その『キセキの世代』が高校に入り、各々違う強豪校に進学したのだ。
今年のIH(インターハイ)、WC(ウィンターカップ)は間違いなく『キセキの世代』が激突する。
そして、『キセキの世代』を中心に展開が進んでいき、必ず『キセキの世代』の誰かが頂点に立つ。
容易にわかる展開である。