第42章 僕達のバスケです。
木吉先輩の大きな手は暖かくて
全てを包み込んでくれるようだった。
るり「やっぱり木吉先輩は私の憧れです!今日、頑張ってください!」
木吉「あぁ。ありがとう!」
木吉先輩の表情が少しだけ柔らかくなった気がした。
私はなんだかほっと一安心した。
るり「はい!あ、そろそろ戻りましょう!みんな心配しています。」
私が立ち上がり、歩き出そうとするのを
木吉先輩が腕をつかんで止めた。
るり「へ?」
木吉「ボブさん。俺もボブさんの事大好きだ!これからも一緒にいよーな!」
るり「…////」
別に変な意味じゃないってのはわかってる。
でも、なんだか思わず真っ赤になってドキドキしてしまった。
それを知ってか知らずか
木吉先輩は笑いながらズンズンと先に控え室に戻ってしまった。
手に持っていた黒飴を見つめた。
もう一個だけ黒飴を口に含んだ。
甘くて苦いあの味が再び口の中に広がった。