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COLORS☆黒子のバスケ

第42章 僕達のバスケです。



木吉「ボブさん、責めてるんじゃないんだ。純粋に謝罪と…あと、少し嬉しかったから。うちには仲間のためにこんなに体を張れるマネージャーが居るんだって。だから感謝したかった。ありがとう。るりちゃん。」

木吉先輩は優しく頭を撫でた。
木吉先輩に名前で呼ばれるとなんだかむず痒い気分だった。

いつも『ボブさん』ってわけのわからないあだ名で私を呼び続けるから、本当に私の名前を『ボブ』だって思ってるのかと思ってた。

るり「私の名前…わかってたんですね。」

木吉「え?あぁ、怒ってる?」

るり「いえ、でも、ボブさんのままで結構です。なんか、今更名前で呼ばれると違和感があります。」


木吉先輩はまたケラケラと笑った。


るり「私が昔、怪我をしてバスケが出来なくなった時…頭に過ぎる不安は"バスケが出来ない"という事よりも"みんなに見捨てられるんじゃないか"って気持ちが大きかったんです。」

木吉「…。」


るり「まぁ、私の場合は結果的に、私は最初から誰からも必要とされてなくてむしろ邪魔な存在だったわけですが…でも、当時、何も知らない私にとってバスケはみんなと私を繋ぐただ一つの絆のようなものでした。だから、ひどく絶望したし不安でした。だからなんとなくその不安な気持ちわかります。」


木吉「…ボブさん…。」


るり「でも、木吉先輩は大丈夫です!たくさん素敵な仲間が居るじゃないですか!私、木吉先輩が入院したら毎日お見舞い行きますよ!たとえ来るなって言われても!だって、木吉先輩が大好きだから!」

るり「そして、それは私だけじゃなくてきっと誠凛のみんな一緒の気持ちです!みんな木吉先輩が大好きです!確かに、木吉先輩が少しの間いなくなっちゃうのは寂しいけど…でも…きっとみんな待ってくれてます。いつまでも…。」


木吉「…。」


るり「大丈夫です。私を信じてください。」

私は木吉先輩の手をぎゅっと握った。

木吉「あぁ。ありがとう。」

木吉先輩もニッと笑うと私の手を握り返した。


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