第42章 僕達のバスケです。
木吉先輩はそんな私をしばらくじっと見つめると
静かに視線を自分の足元へと落とした。
木吉「本当にいいのか?」
るり「え!?」
木吉「俺たちを信じて。」
るり「あ、当たり前ですよ!今日は絶対に勝てます!というか…絶対に勝ってください!」
私がそういうと木吉先輩はまた大袈裟に笑い始めた。
たまに木吉先輩の大袈裟な笑いは
何かを隠しているような、そんな風に思えた。
るり「…木吉先輩…?」
木吉「あぁ。悪い。勝てないとか…弱気になってるわけじゃないんだ。」
木吉「…勝つ気でいるさ。」
るり「…?」
少しだけ元気のない木吉先輩に
思わず戸惑ってしまう。
どうしていいかわからず、
私は木吉先輩の背中を撫でた。
私がいきなり触れたからか
木吉先輩はビクっと体をこわばらせた。
るり「あ…えっと…すいません。」
私は慌てて手をどけた。
木吉「あ、いや、すまん!」
木吉先輩は伏せていた視線を
今度は宙に向けた。